🍌🌴🪐庭戸のキャンプ地🪿🪴🦥

創作や生活など、全部のことを喋るよ。

チ。—地球の運動について—
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面白かった〜!読み終わったときに衝動的に書いた感想文を、以下に置いておく✌️

◾️ノヴァクが悪人ではないことがこの世の苦しさなんだと思う。ヨレンタの論文を自分の名前で出した先輩が悪人ではないこと。悪人が悪人として存在してくれる世界ならどれだけ良かったろう。敵は個人に宿る悪意ではなく、世界に宿る絶望なんだとわかる。その辺のバランス感覚がすごく良かった。
すばらしき新世界のラスボスが普通に「こっち側の人」だったときの絶望感みたいなかんじ。悪人ならどれだけ良かったか。

◾️「僕たちは所詮同じ”15世紀の人”でしかない。殺しあうほど憎み合っても、同じ時代を作った仲間」というところがすごくすごく好き。
もっと大きな視点で見ると、敵対してる者同士ですら涙が出るほど近くて、ほとんど同じだったりして、そうやって引きで見たときの「人1人」のちっぽけさが健気で苦しい。個人の葛藤も選択も、歴史という巨大なうねりの前にはあまりにも儚い煌めきすぎる…。

「同じ思想を持つよりも、同じ時代に生まれることの方が近い」これもすごい。これもよくわかる。
本当に好きになった物語って箱推しになるんだけどそういう感じ。お話しの中では憎み合ってるキャラ同士も、私から見ると同じ物語を作ってくれた愛すべき仲間たち。
一つのお話の中に、同時にキャラクターとして生を受けた。例えそのお話の中では分かり合えなかったとしても、奇跡みたいな近さだよ…。
地球で起きたどんな苦しみも悲しみも、月で暮らしてたら、愛おしさとしてしか思い出せない。そういう気持ち。

◾️読んでるときの感覚が進撃の巨人っぽく感じた。疾走感のあるテンポと、命ではなく「意思」が最も尊いものとして描かれてる感じ。考えたい、知りたいと思う意思。複数の命の間を意思が泳いでいく…人間の意思を賛美してる。

◾️キャラクターとしてはオグジーが一番好きかも。なんか、素朴で飾り気のない人だからか、彼の反応や言葉に1番説得力があった。畳む
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