🌷庭戸のキャンプ地🌷

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『メルカトル悪人狩り(講談社ノベルス)』
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面白かった!メルカトル鮎のシリーズの世界観、光速度不変の原理に似てるなあって思った。(どうしたの?)
「速度=距離×時間」の公式において、光の速度は確定不変であるために、時間と空間がその辻褄合わせに歪むっていう…。
「真相=謎×探偵の推理」という公式がミステリ世界にあるのだとすれば、この世界では「メルカトル鮎は無謬の銘探偵である」ことが絶対的な事実なので、先にこれだけが確定しているので、それに合わせて「謎」や「真相」の方が再計算された上で歪む。

一般的なミステリの場合、確定しているのは「真相」なんだけど、このシリーズでは確定が「探偵」なので……そのルールで進んでいくので、妙な、世界が操作されてるような錯覚に陥る。
というかメルカトル鮎のシリーズに限らず、麻耶雄嵩先生の作品では、その世界の操作感をすごい感じる。とはいえ何でもありというわけではなく、確定してる値が違うだけで、理屈はスーッと通っていて…歪んだ時空の中をまっすぐ進む光のように…不思議な読み味。畳む
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