終始烏有にキレ続けてたけど、それとは別に麻耶先生の小説ってキャラクターやストーリーの奥にある世界構造への恐怖心が必ず湧く。なにか漠然とでっかい恐ろしいものがあって、それは本というページ一枚を隔てて確実に存在してるんだけど、最後まで姿が見えず、ただ「ある」ってことだけが緻密な構造によって示される、巨大なうすら寒さがある。
謎があり、それが解かれるのだが、そのミステリとしての起承転結もとっても冷めた目で皮肉的に見てるようで、だからか「謎」への敬意らしきものも感じる。謎が解かれても謎が負けない。謎が解かれたときに、更に不可解な風景が現れるのが本当に好き。
シリーズの探偵すら平等に構造の俎上に乗せて、どこまでも突き放して見てる(ような印象を受ける)のも独特すぎる。もはやファンタジーやSFとってもいいような、新本格らしいおもちゃ箱の世界観でもあるのに、突き放し感に変なノンフィクションみがあるのもアンバランスなかんじ。物語特有の「背後に作者がいるという温かさ」がない。
木製の王子のイミフアリバイトリック面白かったなー。シーンの脳内リプレイ映像が不気味すぎて好き。畳む
BackroomsもKane Pixelsさんも好きだから日本でも上映されるって聞いて、楽しみにしてた。
映画だからもっとエンタメに寄せてあるのかなと思ったけど、ミーム発生当初のコンセプトに近い(と感じた)空間ホラーでとてもよかった。
正体不明のバケモノに襲われるっていう正当の盛り上がりもありつつ、あの空間そのものの怖さをかなり描写してた気がする。
現実世界のバグ空間。ランダムで無限に自動生成される、意志も意図も持たない、意味も知らない模倣。
「意思を持たない、意味を知らない模倣」というところに初期AI生成のような不気味さを感じる。一見それらしいけどその表現の中に意図を感じられない、人間が作った構造物っぽいのに人間の匂いがしないことへの気味の悪さ。帯化植物のような、よく見るものが致命的にズレている不気味さもある。
お化けや怪物が出てくるわけでもなく、人怖系でもない、「意味も意図もわからない、ただ圧倒的な構造だけがある」という宇宙的ホラー好きだなあ。
空間も好きなのかも。小さい頃住んでたマンションの1階に、意味わからん構造の空間があって一生そこで遊んでた。
音楽もドリームコアみがあって良かった。
ストーリー部分はかなり内省的。そのせいか、えぐい描写もありつつしっとり系というかアート感強かったかも。空間に対する郷愁混じりの恐怖って内省的な感覚な気がするし、親和性あるのかも。
空間の絵がとにかく良かったな。
アナログホラー、リミナルスペース、ドリームコア、ヴェイパーウェイブ、この辺の潮流ってなんなんだろう?それぞれかなり近い位置にある。90年代の、奥行きのぶあついMACとザラザラの画質の郷愁。悲しくて懐かしい。
雨穴さんもこのモチーフ好きだよね。私も好き!変な家のシリーズもこの潮流と近い位置にある気がする。ファウンドフッテージな演出法っていうか。先に事実の断片があり、それを見つけた我々の方で後から意味を推察して組み立てていくという。SCPとかの流行りもその感じがある。畳む
